鬼むぅブログ(転生 Ver.1.02)

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作り手と消費者の温度差をどう埋めるか

作り手と消費者の温度差をどう埋めるか

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通販ページの「お客様の声」を月1でチェックしています。

見ていていつも思うのは梱包や対応についての言及が予想以上に多いことです。商品の内容は調べて購入なさっているでしょうし、今はDL(ダウンロード)配信を利用する選択もあるので、あえて送料がかかる公式通販で購入するというのはお客様にとって特別なことだと思います。

一方で企業にとり受発注・発送・カスタマーサポートといった事務作業は、ミスなく迅速に丁寧であることが求められます。それ以上でもそれ以下でもないということも多いかもしれません。

ただ、前述したようにもはやパッケージを手にする、公式で買い物をするっていうのは他のお手軽な選択肢がある以上、お客様にとって特別な体験であるべき、なんですよね。特に対面販売が存在しないような企業では、カスタマーサポートがお客様と唯一接するところでもあるので、実際はかなり大事な役どころなんだと思います。

しかしたとえば梱包がどれだけ大事なんだろうか? と思うと、個人の感覚としては正直よくわからないのです。そこは個人個人で違うところでしょうし、製作スタッフからすれば、梱包が大事だとか自社の発送体制が製品の評価に影響しているというところまで気が回らないかもしれませんが、本当は正解があるのかもしれない、そしてそれを理解できていないだけなのかもなんてこともよく考えます。

クリエイターはともすればその辺のラーメン屋のおっさんみたいに「うちのラーメンは最高。気に入らねえヤツはとっとと帰れ」みたいになる要素を多分に孕んでいますが(でもこの全能感がなければクリエイトなんてできないとも思う)、逆に市場の評価を気にしすぎて精神を病む方もいますので、市場じたいの評価をクリエイターレベルが気にするのはよろしくないとも思っているので、これは完全に企業の話です。

じゃあどうするのか? ということですが、それは上司が正しくFBすることに他なりません。より責任が重い人が正しく市場を知り顧客を知り、指示をしていくという面倒くさく、古くからされてきたやり方です。しかしまたこの顧客を知るというのが難しいです。昨今いろんな企業や人が炎上しますが、「不利益を被らせてやろう」なんて考えている企業なんてありえなくて、むしろ「ここで喜んでほしい」という100%善意の結果だったりします。それはお客様のウォントを取り違えているのですが、意外と気づかないものです。なので企業は新卒の方や異業種の方を定期的に採用して組織の若返りをはかるのだと思います。

ひとつ言えるのは、企業がそういった顧客の優先順位や望みとどんどん隔たっていき、フィードバックされるものが何もない、あるいは正しくないという事は企業にとって恐怖でしかないということです。作り手<企業>と消費者の温度差はできるだけ少ない方がいい。にも関わらず、企業は構成する人間がその業務のレベルを突き詰めれば突き詰めるほど、顧客からは離れていく恐れがあるのです。なので情報の吸い上げを行い、クオリフィケーションを行って正しく現場にフィードバックする仕組みが大事だと思います。

コロナ前は、雑談レベルでそういった情報が入ってくることもありましたが、ほぼほぼリモートで全てが動いていく今は偶然耳に入るということ自体が少なくなりました。報告をしっかりと上げていくのは思いのほか大変だと感じます。ただその報告をもとに判断をしていくというある意味基本的なところが重視されているとも言えるので、悲観せず、そこをこれからも淡々と頑張っていきましょう。