鬼むぅブログ(転生 Ver.1.02)

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マーダーミステリー勉強会で、ルールやシナリオライターの関わりとかを勉強した話

マーダーミステリー勉強会

ラインスタッフ檜木田さんの開催する「マーダーミステリー勉強会」に参加しました。

ゲストは榎原伊知良さん(『双子島神楽歌』作者)、酒井りゅうのすけさん(『双子島神楽歌』監修、Rabbitholeオーナー)。

内容はSNS等に公開してもいいとのことだったので、特にメモ等はしていないので、個人的に面白いな~と思ったところを書いておきます。

マーダーミステリーにはオープン型とクローズ型がある

ざっくり言うと

  • オープン型:ゲーム開始時点で公開されている情報が全て
  • クローズ型:ゲームの進行に従って情報が公開される

最初に情報がオープンかクローズか、で認識。当初、欧米でパーティゲームとして開催されていて~みたいな起源の話面白い。

『双子島神楽歌』はハイブリッド型である

オープン型とクローズ型のいいとこ取りをしているから。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、例のギミックの部分です。

嘘をつく、つかないは宗教戦争になっている

こんなところにも宗教戦争があったとは……。

この肌感は「マーダーミステリー界隈」の方しかわからない! そこを聞けてよかった。

酒井りゅうのすけさん的には「嘘はつけるべきである」。「嘘をつけない」のであればストーリーやシステムに必然性が欲しいとの事でそれはそうですよね。

嘘をつく、つかないは最初にやったゲームのルールに影響される、という意見もありました。

個人的にはどちらを好むかは、初回プレイしたゲームよりも性差にありそうです。これは女性陣に聞いてみたいところ。

マーダーミステリーの作家性

『双子島神楽歌』は演劇のメソッドで作られている。

ボードゲームの作り手ならギミックに凝りがち。

そういうところで作家性が出ていい。

フェアなプレイとは

上記と関連してますが、お話の中に何度も「フェアさを気にする人がいる」と出ていたのですが、そのフェアさをどこまでフェアにするかも作家性。

乙女ゲームを作り慣れてると「どのキャラもセリフ数一緒にな!」みたいな謎のフェアさに気を遣ってしまいがち。

何も考えずフェアにするのではなく、メインミッションに関わるキャラクターの情報の偏りにも作家の思想があるのだという視点が大事。

「嘘を付く、つかない」その他細かいルール調整でレベル調整をする事が可能か?

これは私の質問だったのですがそれは多分無理で、嘘をつくつかないもゲームの世界観やストーリーに依った必然性ありきという思想のプロダクトなので。

自分の意図としては、上記は一例にすぎず、密談のみとか、全体の議論のみにするとか、なんでもいいのですが、同じゲームでもそういう可変的な制限をつけられるのか? つけられるとしたらイージーモードやハードモードができるのか?

そういう都度調整が可能なプロダクトだと思いますか??? っていうのを知りたかった。

参加者の方のアドバイスだったのですが、初心者向けにしたいのであれば、資料の読み込みに時間をかけるべきだとの事。キャラクターの設定は自宅で読んで来てもらうとか。あとはユーザー全体の熟練を見て公演する内容を検討するしかないということだった。あとはGMの裁量によるそう。

つまりイージーモードとかはなかった。

「マーダーミステリー」は作家ありきのものなので、可変的なレベル制限をすべきではないっていう思想が根底にある感じがします。実際そのへんの認識ってゲーム作家的にはどうなんでしょうね~。難しさはプレイ時間や登場キャラクターの人数に如実に関わってくると思うんですが、そもそもこの部分がビジネス的な前提によっているので。

そこまで考えると、この質問の意図ってよくわからないし、今になるとなんで私もレベルを可変にすることにこだわったんだか……!? 全然よくわからないけれどこれが思想ということなんだろう!?(聞けてよかったです)

ライセンス販売

中国の元締めや日本でのライセンスの販売の仕方。さすがにこれ生々しいと思うので額までは書きませんが地区で分けられている。

シナリオライターが業務でどのようにマーダーミステリーに関わっていくべきか

Rabbitholeさんも、企画の持ち込みを受け付けていて具体的な額まで出されていました。

「マーダーミステリーをやると皆つくりたがる。うち(Rabbithole)のGMもみんな書いている。言い方は悪いですが選ばせてもらう形になると思う」

「自分の考えた最強キャラクターの設定をノートに書き連ねる」中二病みたい! と思ってしまいました。それでいうと私も中二病。みんな永遠の中二病なんだ。

「ギミックが大事。新しいギミックが欲しい」

↑これゲーム企画書でいう「◯◯システム」みたいなわかりやすいアレの事です。

ストーリーが面白く、なおかつ新しいギミックが思いつける方はRabbitholeさんに持ち込もう!(笑)

このお話の後、メディアミックスについて質問する予定だったのですが、実際メディアミックスも決まっているらしく、むしろシナリオライター(というかそれこそプランナーの出番では???)が生きるのは版権やる時だろうと感じました。版権は作家だと版権ゆえに難しい部分なので、「作家」がやりにくい狭間取りに行く、みたいに将来的にはなるのかな。

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実はごった煮交流会以外でラインスタッフさんのイベントに出席したのは初めてで。

少人数ながらみな熱意がすごく、しかもほぼみなシナリオライターっていう、完全に「あれ私間違えてるね?」みたいな参加だったんですが、都度質問して進んでいくという座談会のような勉強会で、満足度やばかった。

最後に、主催の檜木田さん、登壇者の榎原伊知良さん、酒井りゅうのすけさん、ありがとうございました。