海野商店街で見かけた胸熱なキャッチコピー
長野県上田市、北陸新幹線の停まる上田駅から1㎞ほど離れたところに、海野(うんの)商店街はある。
昭和の趣を残したレトロな商店が建ち並ぶそこに、1週間近く宿泊した。町全体に漂う昔懐かしい雰囲気は台北で見たそれと似ている。
↑中央2丁目の信号から横町の信号までの通りだと思う。裏にもお店がたくさんあってなかなか面白い通り!
そのうちに、ショーウィンドーにキャッチコピーが書いてあることに気づいた。
- 擬音語を多用
- 韻を踏んでいる
のが特徴だ。同じ制作者のものなのだろうか?
カメラを持って探し回ったら、意外と少なかったけれど、3店舗見つけた。写真を撮ったあと吟味してみたが、考えれば考えるほどクリエイティブだと思ったので紹介します。
喫茶ぽけっと
あいうえおーい
かきくけここだよ
やっほー
ひゃっほー
こけこっこー
さしすせそりゃっ と
たちつて飛んでみる
なになに ぬねぬね
今日ものりのりだぜ!
喫茶ぽけっとの店頭キャッチコピーのすごいところは
何を売っているのか(何をサービスとしているのか)わからない
ところではないだろうか。
にも関わらずやたら気合が入っている。
そりゃっ
とか
のりのりだぜ!
とか。
多少活気に乏しい店内と比べて、この熱いキャッチコピーは異彩を放つ。
実際に見たい方はこちら。
寺島理容館
チョキン
もひとつ
チョキン
ん?
ジヤキン
ほほう…
チョキッ
バサバサ
どっきり
すっきり
チョキン→ん?
の流れは完全に想定外の箇所を切り間違えられてそうですね。
寺島拓篤理容館で髪を切りたい方はこちら
まるよう
よくわからなかったのですが文房具屋でしょうか? 建物名からして自社ビルのようですし、問屋かもしれません。(海野商店街には他にも文房具屋あります)
染み込んだ色 イロイロ
吐き出したい色 オロオロ
破いてしまえ ビリビリ
でも白にはもう シラジラ
このペンで カクカクシカジカ
誰にもない色 イロイロ
ウロウロ オロオロ ゴホゴホ
行こう 行こう
その色で 行こう 行こう !
わたくしこのポエムに一番時間を使って考えてみたんですがどう考えても
画家か何かの心情吐露
にしか思えない。
しかも徘徊したあげく、結核っぽいニュアンスの病気を患ってしまったのが見てとれるではないか。
その色で行こう
じゃなくて
病院に行け
と言いたくなりますが、彼(?)は命燃え尽きるまで描くのだろう。
なぜか?
それは彼がアーティストだから……。
そんな物語を感じさせる味のある名キャッチです。
このキャッチコピーは丸陽ビルの1階で見ることができます。
終わりに
面白いキャッチコピーの商店街というと、文の里商店街が有名だ。しかし強引に笑わされている感がある。この素でやった面白さや工夫の仕方はもっと海野商店街は自慢すべきだと思う。
建て替えやリノベーションでなくすことなく、ずっと守り続けてほしい。
どういう経緯の製作なのかいつか知ることができるかもしれないので、まとめておきました。