ホラー初心者に見てほしい「◯◯人間」3選をフルコースにたとえてご紹介
最近、この「◯◯人間」を人に薦めたくてたまらない病に罹患しています。問題は、ホラーゆえに、誰彼薦めていいタイトルではない、ということでしょうか。
「最近面白い映画観たんだよね」
「何? 教えて」
「ムカデ人間」
「どんな話?」
「一言でいうとマッドサイエンティストに拉致された男女が結合させられてムカデ人間に改造される話」
「何それ。超面白そう!」
となればいいのですが、たいていこんなことを言うタイプは既に観たことがあるくらいの名作です。
なので、今回は、そんな方にも楽しめるようにフルコース風(あくまで風)に「◯◯人間」をテーマにした映画を紹介したいと思います。
結論から言うと、「武器人間」→「ムカデ人間」→「Mr.タスク」しかない
実は数日悩みました。
◯◯人間というくくりで映画を選別するのはわりと早かったのですが、おすすめするなら順番まで指定したい。
いずれの順番で観るにせよ、どれもホラー映画でくくられる以上、徐々に人間の怖さや恐ろしさを味わい、クライマックスでは皆大喜びのステーキ、そしてデザート。気持ちを落ち着け就寝(?)。これが理想のコースであろう。
この順番で観てください。と言う時、その人間の思想が現れるはず。
そこはセンス良く選ばなければ。
と思い、未聴だったセイウチ人間枠の「Mr.タスク」を視聴したら、「Mr.タスク」が想定外の内容で、少しテンションが下がってしまいました。
しかしそこはそのまま気持ちを落ち着けてベッドに入るにはいいかもしれません。全然怖くないし。とポジティブシンキングをすることにしました。
ということで、各映画の紹介です。
武器人間
タイトルと予告映像のB級さに反して良く出来ているホラー映画。
死体はバンバン出て来るので、グロ度は一番高めかもしれない。
マッドサイエンティストが死体と武器を結合してつくりあげた武器人間。それがクリーチャーとして襲ってきて……というビジュアルのショッキングさがなければ、割と筋書きもオーソドックで普通に楽しめるはず。
このビジュアルや世界観がすごく良く出来ていて、とにかく武器人間がカッコよくてテンション上がる。
あまり前菜っぽくはないのですが、ここで期待を煽りたいので、武器人間を最初に持ってくることにしました。
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ムカデ人間
ムカデ人間は2まで観ましたが、1の完成度には遙かに及ばなかった気がします。
人間をムカデのように結合する、というコンセプトじたいおぞましく、恐ろしかったのですが、やはり無印のハイター博士の「人間をムカデに!」という情熱は、シリーズ中最強かつ最高だ。
彼の真に迫る演技は、なぜかじーんと胸打たれるものがあります。そこがまたシュールで、笑いを誘う。私的にはホラーって笑えないとホラーではないと思っているのですが、そういう意味ではムカデ人間はいい意味で滑稽なタイトルでした。
あと謎の関西人が好きだ。
なんとなくクラシックな感じの雰囲気まで漂う本作ですが、「ムカデ人間はいいよね」と言いながら実際にメインディッシュを召し上がって頂きたい。そんな名作です。※神経質な方は食事はおやめください。
Mr.タスク
タスクっていうのは牙だそうです。本作ではセイウチの牙のことですね。
◯◯人間というジャンルなので、本作でも哀れな青年がセイウチ人間になります。
これちょっとホラーとしては微妙で、喜劇というかコメディというか。そっちを目指してもよかったんじゃないかとも思ってしまうタイトル。
セイウチファイトとか、殺人鬼のセイウチへの執着とか、笑えるのですが、その笑いがトボけすぎてて、狙っているのかいないのかよくわからない。でも、上に挙げた2作とは違うコメディさ、余裕さがあります。というか全体的にお笑いっぽいかも。切り口を変えたらまんまおふざけ映画で生まれ変われそうです(そうか?)。そして、なぜか最後はいい話風で(笑)。
が、やはり予告編でモザイクになっているのを観たら、見たくなる。セイウチ人間。Mr.タスク。販促にはモザイクが最強かもしれません。
つまらなくはないですが、なぜ彼をセイウチにしちゃうのか? という合理性が薄いのと(最後にわかりますが)、月日の流れがよくわからないところが物語に入りにくくて少し損をしているかも。でも、セイウチ人間は絵として見た瞬間笑っちゃうから、見たほうがいい。煽っておいてこれかよ! て感じですが。
この尻すぼみ感を生かしてセイウチ人間は最後に持って来たいと思います。
6時間くらいあればさくっと観れるので、冬休みの間、暇でしょうがない人はぜひこの順番で見てみてください。
◯◯人間というくくりでなければ、以下の映画もおすすめです。コメディで笑えます。